「STORES決済は使いやすい?」「決済手数料は安いの?」などと疑問を抱く方も少なくありません。
結論から言うと、STORES決済はシンプルかつわかりやすいインターフェースで、豊富な決済手段に加えてオンライン決済にも対応しているため、ネットに詳しくないけどモバイル決済を導入したいと考えている方におすすめできるサービスです。
一方で、結婚相談所やスナックなど業種によって一部決済手段が利用できない場合があるため注意が必要です。
このページでは、ECコンサルタントである筆者が「STORES決済」の特徴と利用前に知っておき痛い注意点などを解説します。
「そもそもSTORES決済を利用すべきか」など失敗しないためのポイントがわかりますので参考にしてください。
STORES決済(旧コイニー)とは?

出典:coiney.com
「STORES決済」は、ヘイ株式会社が運営する決済代行サービスで、飲食店をはじめ多くのお店で利用されています。
2018年2月にコイニー株式会社とストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社がグループ化したことにより、STORES決済が生まれました。
利用できる決済方法はクレジットカードや電子マネー、QRコード決済に加えて、請求書URLを作成できるオンライン決済にも対応しています。
2021年4月時点では、初期費用や月額料金はかからないため、コストを抑えてモバイル決済を導入したいと考えている方におすすめできます。
STORES決済の5つの特徴
1. シンプルで直感的に操作できる画面デザイン

出典:coiney.com
STORES決済の最大の特徴は、シンプルなデザインで直感的に操作ができることです。
様々なモバイル決済がありますが、個人的にSTORES決済のインターフェースはもっとも使いやすいという印象を受けました。
シンプルで使いやすいインターフェースなので、パートやアルバイトの方でも簡単に操作ができることから操作方法を学ぶのにかかる教育コストを軽減できます。
2. オンライン決済向けの請求書を作成できる

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STORESでは、実店舗だけではなくオンラインでクレジットカード決済を行うための請求書URLを発行できます。
請求書URLの発行は以下の3ステップで完結できるため、とても簡単なのも魅力の一つです。
- STORES決済から請求書URLを作成
- お客様へURLを送付する
- お客様がURLからスマホでクレジットカード決済をする
例えば、非対面でクレジットカード決済をオンラインで行うには決済サービスを導入する必要がありましたが、STORESを導入することで手軽にオンライン決済が可能となります。
なお、オンライン決済の場合は分割払いはできないため注意しましょう。
3. 2回払いとリボ払いに対応している
STORESでは、VISA・Mastercardに限り「2回払い」と「リボ払い」に対応しています。
エアペイやスクエア、楽天ペイなどの主要モバイル決済では分割払いに対応していないため、これは大きなメリットであると言えます。
価格の高い商品やサービスを取り扱っている事業者にとっては、利便性の高い決済手段となるためおすすめです。
4. WeChat PayのQRコード決済に対応している
STORES決済では、2016年に中国テンセントと提携したことでWeChatPayのQRコード決済が利用できます。
WeChatPayは、日本でいうLineの決済サービスのようなものです。
そのため、現金支払やカード決済に抵抗がある中国人観光客に対して決済のハードルを下げられます。
5. POSレジや会計ソフトと連携が可能
STORESは、POSレジや会計ソフトと連携が可能です。
連携できるPOSレジの例
連携できる会計ソフトの例
ご自身の業種に合わせたPOSシステムとカード決済を連携することで、端末操作を一元化できるため、操作がしやすくスムーズな会計ができるようになります。
また、会計ソフトと連携することで、売上を会計ソフトに自動で反映させることができるため、会計処理を効率化できます。
STORES決済の利用前に知っておきたい3つの注意点
1. 業種によって利用できない決済方法がある
STORESでは、業種によって一部利用できない決済方法がSTORES決済ではあります。
具体的には以下の通りです。
クレジットカードを利用できない業種
- 便利屋
- 結婚相談所
- インターネット接続サービス
電子マネーを利用できない業種
- リサイクルショップ
- ゲームセンター
- タクシー・運転代行
- スナック・クラブ
- リサイクルショップ
上記のような業種の場合は決済方法が制限されるため注意が必要です。
2. 10万円未満の入金に手数がかかる
STORES決済では10万円未満の売上金振込で手数料が200円がかかります。
10万円以上の振り込み依頼であれば手数料がかからないので、タイミングを考えての振り込みがおすすめです。
他の決済サービスの多くが手数料無料なので、STORES決済は有料となるため注意が必要です。
3. STORES決済に対応していない管理端末がある
STORES決済の管理端末に対応していない機種もあるということで、特にAndroidが少ない傾向にあります。
しかし、他の決済サービスでもAndroid端末に対応していないものはあるので、デメリットほどではありませんが、STORES決済を使用する前には端末選びに注意が必須です。
STORES決済にかかる費用
導入費用・月額料金
STORES決済は、導入費用・月額料金・決済端末代金は無料で利用できます。
導入費用 | 0円 |
---|---|
月額料金 | 0円 |
決済端末代 | 0円(通常19,800円) |
STORES決済ではレシートを印刷するプリンターは別売りとなるため、上記に加えてプリンター代金が上乗せされることを考えておきましょう。
プリンターは機種にもよりますが3万円程度で購入が可能です。
ただし、bluetoothに対応しているプリンターが必須となるため注意が必要でうs。
決済手数料
STORES決済にかかる決済手数料は3.24%〜3.74%です。
決済位方法 | 種類 | 手数料 |
---|---|---|
クレジットカード | VISA、MasterCard、アメックス | 3.24% |
JCB、Diners、Discover | 3.74% | |
電子マネー決済 | iD、QUICPay、Apple Payなど | 3.24% |
QRコード | WeChat Pay | 3.24% |
上記の通り、VISAやMastercardの決済手数料は3.24%に対して、JCBやアメックスの手数料は3.74%となります。
実際にモバイル決済各社のJCBカードの決済手数料を調査したところ、手数料は全く同じという結果になりました。
モバイル決済サービス | 決済手数料 |
---|---|
STORES決済![]() |
3,74% |
エアペイ | 3,74% |
楽天ペイ | 3,74% |
おてがるPay | 3,74% |
「STORES決済の手数料は業界最安値」という情報をよく見かけますが、実際のところ手数料は全く同じですので差別化ポイントにはなりません。
STORES決済の評判・口コミ
良い評判・口コミ
エアペイやスクエアに負けてませんよ
STORES 決済(ストアーズ決済)で今、レシートプリンター無料+決済端末無料のW無料キャンペーンやってます。
ストアーズ決済って、モバイル決済で唯一2回払・リボ払できるし、オンライン決済もできるし、入金も早ければ翌々日に入るし、ほんと言うことない。
エアペイやスクエアに負けてませんよ。
— うきこ🌈 個人店でも気軽にクレカ決済導入 (@airair_chan) January 26, 2021
操作感は今まで使ってたスクエアのより良いかも
STORES決済の端末セットアップした。7ヶ月以内に一月でも20万円売ればプリンターと端末代金無料ってことだがやれるのか俺💦
操作感は今まで使ってたスクエアのより良いかも。なによりJCBを使えるようになったのはありがたい。 pic.twitter.com/5Hq5nvRnbQ
— 土ぼっくり&Stones@くらふと一期舎⏩6/22-27山形県鶴岡市⏩ (@Craft_158) February 24, 2021
悪い評判・口コミ
ログイン画面のパスワード入力、iOS14だとフリックで英字入力できない
あー。Stores決済のログイン画面のパスワード入力画面の所iOS14だとフリックで英字入力できないのかwww
フリックオフにしたら1文字目しか入力できんってこれあいぽんから英字混在のパスだとログインできんやつか・・・。数字のみのパスに変更かけてみるかいのー— じょーぢ a.k.a. けとる (@ctlab) November 20, 2020
STORES決済を悪用し偽造カードを使って購入する詐欺が横行しております
STORES決済を悪用し偽造カードを使って購入する詐欺が横行しております。お恥ずかしながら2件もやられました。皆さんお気をつけ下さい😭こんな小さい店いじめないでー🙏めげずにその分ますますがんばりますけどね‼️ふがーっ‼️なめんなよ。
— JEANS SHOP Spiral (@Spiralikuko) February 12, 2021
STORES決済の導入事例
1. 鳥と卵の専門店 鳥玉

出典:coiney.com
鳥玉は関東と沖縄県で展開している卵と鳥料理の飲食店です。
diniiのセルフレジの導入など、鳥玉の目指す新しいレジの形を探している時にキャッシュレス決済としてのSDK連携ができるのと、様々な連携を可能にするSTORES決済を導入したのが背景にあります。
diniiとSTORES決済でセルフレジを導入してからはレジでのお客様対応やスタッフへのレジ操作を教える時間の効率化に成功しました。
2. Allbirds

出典:coiney.com
Allbirdsは2016年にサンフランシスコで誕生した世界に店舗があるシューズブランドで、地球の気候変動に負荷をかけない取り組みをしています。
移動しながら決済ができるというのと、返金の対応もスムーズにできる点、サービス誕生の背景がAllbirdsに近いというのが導入の背景です。
導入後はお客様がシューズを履きながら会計ができたり、レジに並ぶ手間も省けてコロナ対策にも成功しました。
まとめ
STORES決済の特徴は以下の通りです。
- シンプルで直感的に操作できる画面デザイン
- WeChatPayのQRコード決済に対応
- 2回払いとリボ払いに対応
- オンライン決済向けの請求書を作成できる
- POSレジや会計ソフトと連携が可能
一方で、業種によっては決済手段が制限される可能性もあるため注意してください。
このページがあなたにとって有益になることを心より祈っています。